脳血流SPECT研究会

汐留に上記研究会に行ってまいりました。

行く直前まで、外来後の疲労感のため直帰しようと考えていましたが、
IMP-SPECTの性質、というか測定値のfluctuationの仕組みや、水村先生(東邦大学)のSSP定性解析による経過観察の方法など、非常に勉強になりました。
特に後者は正常と思われる部分を基準に取ることによって、同一患者内での血流の変化を(同一患者内では)高い精度でdetectできる点で優れていると思いました。
これが閉塞性脳血管障害の患者さん一般でどうかというと、やっぱり定量性というところが問題になってきて、PETとの比較は?という話になるのではとも思うのですが、どうなんでしょう。

ただ、Japanese Stroke Guidelineにもある、JET trialの基準に基づいてEC-IC bypassの適応を決めていますというのが、JETの結果がなかなかpublishされないのと、その理由を聞くに付け議論の空虚さというか、基板となる部分が不安定なわけです。なので、繰り返すTIAや進行性脳卒中などを除くと、手術の適応に関してはかなり慎重にならざるをえない今日この頃です。

因みに一昨日もそのような進行性脳卒中の方がおり、カンファレンスでの議論の後、緊急STA-MCAバイパスを行いましたが、術前より麻痺が改善し、この一群に対する効果は確実にあるなと思った次第。