2013-01-01から1年間の記事一覧

encouragement

日常経験するほとんどの手術はroutineで、 学会で供覧されるビデオを見ても、 「そんなのできて当たり前でしょ..」 ということばかりで、手術に対してかなり冷めた感じで見ていましたが、昨日のビデオシンポジウムの井上師匠は面白かった。 取りあえずできる…

再び 「医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法 [新書]」

先日、五反田RemyのBook firstに立ち寄った際、近藤誠氏の著書が依然として山積みになっていたので、Amazonを覗いてみると250ものreviewがついていてびっくりしました。そのreviewの1つに、いかに現在の癌治療が患者に負担を強いているか、後悔を生んでいる…

30年来の三叉神経痛

先日、ペインクリニックのDr.からご紹介いただいた三叉神経痛の方は73歳。 なんと1980年頃から三叉神経痛を患われており、テグレトールと神経ブロックで痛みとつきあってこられたとのこと。MRIでは、しっかりと責任血管がありそうだったので、手術をお勧めし…

疲労困憊のときこそ

先週は久しぶりに急患ラッシュで、くも膜下出血2件、定時のバイパス2件+緊急血行再建1件と盛りだくさん。 特に金曜はバイパス付き脳底動脈先端部動脈瘤クリッピング(かつ若い)で、かなりtough caseであった。 結局10時間越えで、その後に後回しになった定時…

新入局者お披露目?会

昨日は大学医局の新人紹介&研修システムに関するブリーフィングの会に参加。新後期研修医だけあって、脳外科手術に対する期待と熱意がよく分かりました。 そして、彼らにとっては手術は楽しいものなのだと、淡い郷愁に似た想いを感じました。今でも楽しくな…

手術にスリルはあるか

昨日のバイパスの手術中の会話。若手Dr. が「前の上司はバイパスはスリルがあって面白いって言ってましたよ」と。そういえば、バイパス手術を始めた医者歴3年目頃は、バイパスが詰まったらどうしようという スリルがあったかもしれない。今、スリル、ないで…

外科系医師の大学院

「大学院、行った方がいいんでしょうか」 と、行っていない僕に聞くのがまず間違いな気がするが、自分で研修先を選ぶ時代の若手達も同じような悩みがあるらしい。現状、僕が学位を持っていないことが、関連病院人事的に不都合な状況を作り出している一因なの…

Stroke 2013

今回は近所のグランドプリンス新高輪で開催ということで、 病院の裏口から出発して、所要時間を計測したところ、丁度11分で会場に着きました。脳外科の臨床をやっていると、やっぱり忙しくて、学会で発表するというのは平日に病院を抜け出して遠出する絶好の…

医者に殺されない47の心得 ~近藤誠著

"患者よ、癌と闘うな"で有名な近藤先生の新作です。医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法作者: 近藤誠出版社/メーカー: アスコム発売日: 2012/12/13メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 20回この商品を含む…

一途一心、命をつなぐ その1

天皇陛下のCABGを行ったことで一般の方にも有名になった天野教授の本です。 比べるのも恐れ多いですが、外科医として参考になったり、共感できるところがたくさんありました。一途一心、命をつなぐ作者: 天野篤出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2012/12/20…

珍しい三叉神経痛

顔面痙攣、三叉神経痛はほとんど正常解剖に対する手術であり、 硬膜内ではほとんど赤血球を見ることもなくできるため、好きな手術の一つです。幸せなことに、NTTは有名なペインクリニックとガンマユニットのおかげで、相対的に外科的な症例も多く扱わせてい…

井上デザインCEAセッシ

手術の道具は、使いやすいに越したことはなく、上山先生の側弯剪刀などは"凄い!"と思ってしまう訳ですが、先日、ムラナカ医療器から届けられたパンフレットに載っていたタイトルのセッシ。 確かにCEAには使いやすいかもしれないとは思ったが、値段が>80000円…

超高齢 バイパス結果

昨日の某高齢女性ですが、術前は感覚性失語のためもあって、不隠だったのが、非常に穏やかに受け答えするようになり、看護スタッフから見ても良くなっていると。& " ごめん、また脳外科が馬鹿なことをやってるって思ってた。反省” みたいな感じで、言っても…

超高齢シリーズ

若干年齢書くのがはばかられる、階段状の進行をたどる脳主幹動脈高度狭窄の高齢患者さんに、準緊急的にバイパス手術を行いました。年齢を考えると、心エコーでもEF67%と良好で、血液検査上もほとんど異常なし。 今まで白内障以外、医者にかかったことがない…

LPシャント

iNPHという、やりようによっては、いくらでも患者さんが出てきそうな疾患ですが(?)、 NTTは、その辺りは保守的で、原則腰椎穿刺で改善の見られる方を対象としています。腰椎腹腔シャント(LPシャント)は、やはり首回りの皮下に通路を作る作業がないので、手術…

Visit from Mexico

今月、メキシコから今度certification(専門医資格)を得る予定の脳外科医 (日本で言えば7年目くらい) が見学に来ており、毎手術、英語で説明しつつやっているので新鮮な感じです。専門用語なら、なんとかなるという甘えがありましたが、なかなか言いたいこと…

再発三叉神経痛

先日、丁度自分がNTTに来る前に手術された、三叉神経痛の患者さんの再手術をさせていただきました。当時から、当院は微小血管減圧術の症例が多かったため、一定の頻度で再発する方がいらっしゃるわけですが、 埼玉医大藤巻教授曰く、"再手術するかどうかは、…