疲労困憊のときこそ

先週は久しぶりに急患ラッシュで、くも膜下出血2件、定時のバイパス2件+緊急血行再建1件と盛りだくさん。
特に金曜はバイパス付き脳底動脈先端部動脈瘤クリッピング(かつ若い)で、かなりtough caseであった。
結局10時間越えで、その後に後回しになった定時のバイパスを行い、手術終了が27時という、定時の患者さんにとってはかなり不安に思わせてしまう結果になってしまった。

クリッピングの方は、クリップをかけた後に追加で2本目のバイパスを作成し、自分なりに完璧だと思ったのだが、今日未明から反対の外転制限が出てきたようで、大事な穿通枝は当然spareされているものの、動脈瘤の変形によるtractionか、もしくは奥で細い枝を噛んだのかもしれない。
クリップをかけた後、さらに周囲の血腫を除去して、穿通枝の問題は100%なし!!という確証を得てから終われば良かったのかもしれないし、そういう余計な操作を行うとトラブルを引き起こして悪くなったかもしれない。
さらに定時の患者さんの家族から「まだですか」とたびたび連絡が入る状況で、余裕を持って仕事をする勇気と持久力をもっと培う必要があると感じたcaseであった。