破裂した場合は、何もしなくていいですという方

一般論として、高齢になればなるほど、未破裂脳動脈瘤が見つかる可能性は高くなります。

先週、後頭部痛で来院された方は、以前から大型の未破裂脳動脈瘤を指摘されていて、
ご高齢でもあり、ご本人も治療を希望されず、2年前からは通院もされていませんでした。
(通院していたら良かったかどうかと言われると、また難しいところですが)

で、
後頭部痛でCTを撮影したら薄いくも膜下出血が見つかった訳です。
これも一般論ですが、くも膜下出血を起こすと必ず死ぬとか意識を失うと言うわけではありません。

破裂した場合は、何もしなくていいですと言う患者さんはたくさんいるのですが、
非常に軽症で受診・搬送された方はやっぱり治療した方がいいと思うので、積極的な治療を勧めることになります。
でも、人は一貫性を大事にしますので、”出血しても何もしないことに決めているんです”、と返ってきたりするので話が膠着したりするんですね。

ただ、神経系専門医以外には分からないことなので、やっぱり出血してから、分かってもらえるように説明するしかないんでしょうね。