第1回湾岸脳神経外科懇話会

こういう会が一体いくつまで増えるんだろうと思いながら、
特別講演の斎藤教授(東大)のお話を聞きに行ってきました。

難しい手術で痛い目に遭うことはやはりありますが、きちんとPDCAサイクルが回っていて、
個々の手術での教訓を自身の中でまとめられ、それが次の手術に役立てられているということが
非常に簡潔にプレゼンテーションされており、勉強になりました。


以下 講演内容 備忘録。

1. 手前に広く脳が覆っているfalx髄膜腫など場合は、開頭をかなり大きめに(印象としてはAVMの時のように)

2. hemangioblastomaでは静脈相の3D立体構成が解剖の把握と、drainerを残すplan作成に有用

3.10ヶ月のmedulloblastomaで、出血が1000mlを越えたところから止血困難に。血小板を入れたら止まるようになった。

4. meningiomaではfeederの中心をとにかく最初に処理して、脳神経に血糊を付けない。
4' petroclivalにはanterior petrosal, petroclival, tentorialが混同されており、それぞれfeederが違うことに留意する。
4'' 大きいものではtrigemino-cardiac reflexで心停止(一時的)することがあるので、temporary pacingを行っている。

5. 大きいATで、出血性のものは小脳が腫れてくることがある。

  1. 脳幹cavernous malformationの手術は出血後1~3ヶ月が良い。