そして懲りずに続編のセミナーに

今日は同じ研究会の続編、秋田脳研の石川先生によるCEA, STA-MCA吻合術のビデオレクチャーに懲りずに行ってきた。

両方とも技術的にはかなり煮詰まった手術であり、今回はどちらかというと若手向きの講演であることが分かっていたが、

1. もしかしたら知らないoperative tipsが聞けるかもしれない
2. 同じことをやっていても、あるいは教えていても、"なるほど、この説明の方が分かりやすい"というlogic, 比喩などが聞けるかもしれない

という狙いで参加。

結果としては、やはり行っている内容に大きな差はなく、バイパスをSylvius裂を開いてM2に吻合しているという点に関しては、前回の総会で師匠が批判していたように、必要ないと思うというのが正直なところ。

以下、備忘録
1. CEAは基本的に横切開で行っており、表面はテープ固定。数ヶ月で目立たなくなる。
2. 広頚筋はバイポーラ切開。
3.IJVを露出してすぐ内側で頸動脈鞘を切開
4. IJVの上にくる脂肪組織を分ける。
5. CCAを指でつまめるようにしてシャントを挿入
6. ECA側は引き出しておいて離断。遠位まである場合はendarterectomyを行う。このときの動脈切開はCCA-ICAの切開につなげない。
7. STA-ECA(declamp-clamp)-ICA(declamp-clamp)-ECA-CCA-ICAの順に開放。ECAも詰まらせないようにという配慮と思われる。

STA-MCA
1. 頭頂枝の中頃から開始。バイポーラは"はねるように"_?
2. 毛根が見えたらかなり薄くなっている。(毛根が透見できる以上まで行くことはあまりないような...)
3.M2への吻合
4. 鈍角側のstayの隣を先に縫う
5. stay sutureの隣は角度を変えて針を出す感じ
6. trouble shooting; 白色血栓の時は揉んで解決することもある..(そうでない場合がききたい)
7. 筋肉による近位部の拘扼がおこることがある