ICSS ; CEA vs CAS

またCEA vs CASのRCTです。

http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(10)60239-5/abstract

どちらでも治療可能と思われる症候性、>50%狭窄に対して、CEAかstentingを行ったという論文ですが、
いまだにNASCETの基準で(血管内を含めた)外科治療を行うのはどうか、という疑問がまず湧いてきます。

50-60%程度で、塞栓源になってなければ、少なくともNTTでは内科Dr.から、
「いや、まずは内科治療をしっかりやります!」
という声がかかって、まず外科治療にはならないです。

で、平均4.2年経過を見たところ、致命的、もしくは介助が必要な脳卒中を起こす頻度はCAS, CEA統計学的な有意差はなかった、ということのようです。

しかし、やっぱりCASの方が脳卒中の発生が有意に多いわけで(15.2% vs 9.4% /5年、p<0.001)、いくらmodified Rankin scaleには現れないからといっても、バラバラ梗塞を起して脳に良いわけないんです。
(CRESTではSF-36で評価されるphysical & mental healthに影響ありと)。

本邦の頚動脈狭窄に対するCASの割合はやっぱりおかしい。