手術マニアの多摩の夜

先々週の話ですが、脳神経外科手術夜話という趣のあるタイトルの会(第12回)でCEA(内頚動脈内膜剝離術)のプレゼンテーションをしてきました。

この会は、いわゆる一般演題のあと、招待講演では演者ができるだけ未編集のビデオをプレゼンするというものです。東大関連の施設長で、手術で一家言持っている大御所たちが最前列に陣取り、発表の途中でも、聞きたいこと、「俺のやり方の方がいいぜ」みたいなのがあれば、その場で突っ込むという、frankで青臭い?会なのです。

僕はどちらかというと内輪の人間なので、一般演題(⇔招待講演)の形で出させていただきましたが、嬉しいことに、途中からいてもたってもいられなくなったのか、大御所方からいろいろなご意見・提案・ご批判をいただき、非常に勉強になりました。大御所のなかでも「sharp dissectionに賛成だ」「いやbluntにやる方がいいんだ」と意見の別れるところがあり、また「解剖学的に正しいのはこうなんじゃないか?」「そうなんだけど、こっちの方が確実です」など、最近参加した研究会では一番の盛り上がりだったと思います。
残念なことに、会の最初の演題だったため、若手向きのテーマで話したにも関わらず、最前列以外はがらがらで、もったいない感じでした。

招待演者は、その大御所より10年も上の方で、普段のこの会と比べると、粛々と話が進んでいきました。「手術を教える際に、自分はここに注意して指導している」という話で、これも非常に勉強になりましたが、自分が悩んでいるところは、この大ベテランでも同じだということが分かりました。

金曜の夜に吉祥寺まで行くのは、家が逆方向なので億劫なのですが、たまには参加した方がよいな。